• ホーム
• 催事のご案内
• 松原 直子　木版画展

この催事の開催は終了しております。ご来場ありがとうございました。

松原 直子　木版画展

この度松原先生の集大成になります展示会を京都で開催することになりました。
先生と懇意でいらっしゃる数寄屋建築の棟梁のお持ちになる文化スペース「平野の家 わざ 永々棟」にて60年代の作品から新作まで約25点展示致します。
皆様のご来場心よりお待ち申し上げます。

ギャラリーつつい　筒井千尋

板画の魅力というもの

「板画（はんが）が板画を致すなり」という呪文のような言葉は、自分の本心を伝えるものとして言葉を大事にした棟方志功が、自分の画心（えごころ）を生かしきってくれた板画というものへの、感謝をこめて語ったものだ。
普通に木版画というところを嫌い、板画という言葉を彼は造語した、肉筆の画では出せぬ画境を、そのように言うことではっきりと区別してみせたのだが、女性らしい心を素直にその絵に生かしている松原直子は、彼女の心のまますっきりした板画として見せてくれる。
「いいなぁ」と、良いものを見ると心からの声を上げた志功の言葉使いが、今でも私の耳にはひびいている。その記憶がある私にとって、夾雑物を振り払ったような、松原直子の板画は、「いいなぁ」と声を上げて見入りたくなるばかりだ。

海上雅臣